1. HOME
  2. ブログ
  3. 東生中卒 北林佐和子「SDGs舞語り」は「新伝統」

東生中卒 北林佐和子「SDGs舞語り」は「新伝統」

みなさん こんにちは

東中川小学校、東生野中学校で同級生だった北林佐和子さん作・演出の劇「SDGs舞語り」を1日、大阪・うえほんまち錢屋ホール で観てきました。

タイトル通り一部は「持続可能な開発目標」がテーマ。泡の音が流れる薄暗い会場の後ろから「ゆらゆら プカプカ」と発しながら白装束の男女6人が漂ってきます。どうもペットボトルやビニール袋、人間に捨てられゴミとなり海にさまようプラスチックのようです。最初はまとまって漂っていた”ごみ”たちが荒波に呑まれ、魚に食われ散り散りバラバラになり。そして再び人間の前に姿を現した時には「発育障害、癌を招く恐れがある」と自ら語らるマイクロプラスチックに変貌しています。人に役立つことが自慢だったのに、命の害となってしまったと、なげき悲しみ再び・・・。舞台あいさつで北林さんが「新伝統」の「狂言」と語った通り、お笑いのよしもとのようなギャクで会場を沸かせたり、テンポがあったり華やかだったり、舞で魅了し、時にはしんみりとさせ、現代社会の問題も語り。北林さんの舞台は初めてなのに、「『新伝統』を体現している」と思ってしまいました。

二部は「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」の故事を、伊瑳谷門取さんと實川ふうさん の実の親子が舞い踊りました。黒装束に白い扇子布の父獅子、白装束に赤い扇子布の子獅子が対峙闘います。父の迫力、娘の目力、迫真の演技に二人が本当の獅子親子に見えました。舞い終えた伊瑳谷さんが観客に深々と一礼したのは「自らだけでなく娘の舞踊への喝さいにも謝した」と感じたのは、うがった見方でしょうか。

第三部は、SDGsふう流おどり(写真、真ん中奥が實川さん)。疫病や天災を「華やかに賑やかに」踊りで打ち破ろうと日本の各地に伝わる風流踊りを、一般公募した”素人”の踊り手を交えて、持続可能な祭りとしてよみがえらせるとの趣向。みなさんの楽しく踊る姿にこちらもウキウキさせられました。

私の幼い頃の記憶では、本が好きで物静かだった北林さん。挨拶も堂々とされていて。そら50年も経つんですものね。實川さんは北林さんの娘さんです。北林さんの面影がありました。

それにしても「ゆらゆら プカプカ」とさまよっていた方々の衣装、ビニールのように思えて。舞台が終わった後、どんな風にリサイクルされるんやろと気になったんは私だけでしょうか。

この記事を書いた いくのなライター

岡田光司
岡田光司
東大阪布施生まれ。3歳から生野で暮らし、通算の生野・今里歴は50年超。 大阪で100年続く造花会社の三代目元社長。その前は毎日新聞記者。
子どものころは3人兄弟で一番作文が下手だったけれど、7年間給料をもらいながら鬼のデスクの添削を受けて、それなりには文章が書けるように。
2024年11月に20年目を迎えるブログ「えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙」(下記アイコンから)はもうすぐ7000投稿に。書くことが趣味でいくのぐらしライターに応募。  
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事