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Expoいくのヒートアッププロジェクトミーティングに参加して

6月15日(土)巽中にある教恩寺さんでExpoいくのサポートミーティングが開催され、参加してきた。

教恩寺さんのご住職はこんなお茶目な方だ

運営サイトを確認すると、14組の参加があったようだ。

冒頭、Expoいくのについての説明があり、参加者の自己紹介になる。自己紹介の場面では「実は私は○○です」という課題がありそれぞれの参加者の意外な一面が見えたり「そんなん知っとるわ!」ということでい笑いを誘ってる人もいた。

それから昼食兼交流会が始まりそのまま午後まで続く。会場のあちらこちらで名刺の交換、膝をつき合わせた会話が始まる。

私自身は、Expoいくのについては大体わかってきたと思う。60%くらいは・・・(まだ60%かいっ?ww)

いろんな人の話を聞き、自分の思いを語り、そんな1日の中で私が考えたことを記しておこうと思う。

「事実はひとつだけれど、真実は人の数だけある」これは私が思いついた言葉ではなく、ものを書いたり描いたりする人がよく好んで使う言い回しのような気がする。

ミーティング中の雑談で、私はこんな話をした。ちなみに持論だけれど、発表しようと用意した内容よりも、何気なくしゃべったことの方が印象深かったり面白い場合がある。

昼食に持っていったカフェギャルソンの豚キムチサンドを頬張りながら、いくのの日の旗をあるゲストハウスに届けたときのことを何気なく語った。

「夫と喧嘩して家出したくなったときは、ここに泊めてーってオーナーに言うたんよ。なんか居心地がいい雰囲気のゲストハウスやったから。女性専用のドミトリーもできたっていうし。そしたらオーナーは、どんどんご主人とバトってくださいって笑ってた。生野区にこんなゲストハウスがあるなんで知らんかったわ」

聞いてくれていた運営側の人は、うんうんと深くうなずきながら「生野区ってあたたかいね」と目を細めた。

でも私は・・・

「でも」という接続詞は間違ってると思うけれど、自分で発したこの話に驚き昔の自分を思い出していた。

今は娘が結婚して、私が住んでいる家が「実家」という存在になっているが、まだその娘が幼くて私もずっと若い頃、夫と諍いを起こしても私には帰る家が無かった。

「実家」は存在はしていたが母はとうに亡くなり、父が一人で暮らしていた。父と娘である私との仲は険悪でほぼ交流はなかった。

私が父を嫌っていたのだ。とまぁ、よくある話ではあるのだが。

だから、どんなに夫と、夫の両親と(同居していた)大げんかしても「実家に帰る」という選択肢が無かった。

だからなのか、自分を抑えて殺して、なるべく家の中でもめ事が起こらないように生きていた。

今は、安心して、家を出ても泊まりにいくところがある。ゲストハウスででなくても泊めてくれる人はいるかもしれない。話を聞いてくれる人もいる。

年は取ってしまったけれど、生きていくことに何の不安もない。

この町は、そういう町だ。

あの頃、孤独に押しつぶされて居場所も行くところもなかった若い私の肩をそっと抱き、教えてやりたい。

「大丈夫、ここで暮らしていれば大丈夫よ」と。

自己紹介のとき、隣の男性が自身の辛い子どもの頃の話をさらっと言った。

「この世から消えてしまおうと思っていました」

「私もよ」と心の中でつぶやいた。

そんな彼はギターを持ち、伸びやかな声であちこちで歌い活躍している。

音楽と出会い、面白い人たちとの繋がりが生まれたと言っていた。

今度、いくのパークでライブがあるという。

 

この日の事実は「Expoいくのヒートアッププロジェクトサポートミーティングが開かれた」ということだ。

でも、真実は参加者の数だけある。 

Expoヒートアッププロジェクトは、自分の得意なことや好きなこと、やりたいこができる場所だ。

そのための仲間を探すこともできる。

そしてもうひとつは、企画を実現させるための課程で、自分の中の真実を見つけることができる場所でもあると思う。

自分に真実を見つけたとき、必然のように繋がる人と出会えるようになっている。

                       知らんけど

(文中に出てきたキムチサンドはこちら)

この記事を書いた いくのなライター

サッキー(杉本佐希子)
サッキー(杉本佐希子)
エッセイスト
生まれと育ちは京都市山科区
生野区に嫁いできて40年

いくのの日のライターとして
「毎月19日はいくのの日」の周知を目指します

いくのの日の旗があると、初めての店に入りやすく
初対面の人ととの会話のきっかけになるという経験があり
人見知りで緊張しがちな自分の中のハードルがぐんと下がる
そんないくのの日の旗を多くの人に知ってほしい。

好きな作家は宮部みゆきと桜木紫乃

歴史と地形の高低差やへりに目がない62歳
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