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生野区で夢を叶える人

彼女に初めて会ったのは、昨年(2024年)5月 Expoいくのヒートアッププロジェクトのミーティングだった。

生野区役所6階の会場には60人だったか90人だったかの人が集まり、その中で10人ほどの人がプレゼンをしたのだ。

その時は、話もしていないし挨拶も交わしていないので「会った」というより「彼女を見た」という表現のほうが近いかもしれない。

そんな大勢の人々の中で、どうして彼女が印象に残ったのか?「その理由はわからない」と言い続けてきたが、最近その理由が輪郭を持ち形になってきている。

このあたりで、「彼女」が誰なのか説明せねばなるまい。

にじたま園芸所のオーナー、中川晴美さんという方だ。

主にInstagramで発信されているので、そちらを貼っておこう

Instagramはやってない、という方はFacebookをご覧いただきたい

ご本人の写真があまり無く、探した結果、一番最近だと思われSNSにアップされているものを拝借。右側の黒いコートの女性が、にじたま園芸部オーナーの中川晴美さんである。

Expoいくののミーティングで、彼女は「パートを辞めて起業しました」とよく通る声で発言していた。

自分の手元をぼんやりと見ていた私は、思わず声の方を見た。とりたてて特徴もない小柄な若い女性がマイクを強く持って

正面を向いていた。

「今の仕事を辞めて、好きなことで起業したいと思っています」というのは、よく聞く台詞だ。SNSの発達と起業ブームが関係あるのかどうかは知らないのだが、ある種の起業ブームが起きていたことは私も知っている。

そして実際に起業して失敗した例も多く見ている。「起業したい、起業したい」という声にはもう飽きていた。

が、中川さんは「起業しました」と言い切っている。明らかにその他大勢の「起業したい」人とは違う。

そこから私の興味は、にじたま園芸部の中川晴美という女性に向いていった。

彼女がどうして印象にの残ったのかわからない、と書き、その理由がわかってきた、と冒頭で書いた。

それは「他の人と違うことを言っている。自分の体験・経験からあふれでてきたことを言葉にしている」という点かもしれない。

私自身は「書く」ことが好きで「言葉」というものを大切にしてきた。今もそうだ。

人と同じようなことを言っていては(書いていては)「自分」というものがつかみきれない。

「起業したいです」と「起業しました」とは似ているようだけれどそこにたどりつまでの「経験」や「体験」が全く違う。

昔「税務署に開業届を出したら起業はできるんですよ」とセミナーかなんかで言ってた人がいる。それは嘘ではないだろう。 しかし、開業届を出すまでにやらなければいけないことは山ほどあるのではないか?

そんなことを常々考えている私の耳に、にじたま園芸部さんの発言が同士を見つけたような勢いで突き刺さってきたように思う。

にじたま園芸部さんは、開店して1年を迎えられたそうだ。

こんな投稿をされている

2枚になってしまい、読みにくなって申し訳ない。

「夢」を語るのは怖い。なかなか口にはできない。それが本当の夢であればあるほど。

私のように「10キロ減量したいです」などと軽々しく言えるのは本当の夢ではないんだろうと思う。叶える覚悟も気概もない。

にじたま園芸部さんの夢が叶ってゆく課程を見届けたい。そのくらいの私の夢は、許されるだろう。

この記事を書いた いくのなライター

サッキー(杉本佐希子)
サッキー(杉本佐希子)
エッセイスト
生まれと育ちは京都市山科区
生野区に嫁いできて40年

いくのの日のライターとして
「毎月19日はいくのの日」の周知を目指します

いくのの日の旗があると、初めての店に入りやすく
初対面の人ととの会話のきっかけになるという経験があり
人見知りで緊張しがちな自分の中のハードルがぐんと下がる
そんないくのの日の旗を多くの人に知ってほしい。

好きな作家は宮部みゆきと桜木紫乃

歴史と地形の高低差やへりに目がない62歳
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