烈願祭 ~和太鼓LIVE in定願寺~
「僕は音楽も好きですけど、それ以上に人と人をつなげることが好きなんです」
和太鼓LIVEが行われた小丘山定願寺のご住職の言葉だ。私もうまくつなげられた一人かもしれない。
LIVE云々の前に、この定願寺は歴史がとても古い。創建 1412年。室町時代かな?(あやふや・・)開基は楠正長(楠正成の孫)
そしてご住職は正長の21代目の子孫にあたられる。
歴史好きの私は、それだけで背筋が伸びる思いがする。「いやぁ~~、住職!元気??」などとなれなれしく振る舞ってはいけないような気にもなる(笑)
生野区には歴史の重みを感じる場所が多い。定願寺もそんな場所のひとつだ。
そこで和太鼓のLIVE。
住職の思いをブログに見つけた。
ふつふつと煮えたぎるような熱さを感じる。そんな住職と、これまた熱い和太鼓集団「烈火」が結びついたのは必然かもしれない。
和太鼓の皮は、動物(牛や馬)の皮でできているという。昔はそんな皮を「なめす」という職業の人たちがいた・・とともすれば重くなりがちな歴史、成り立ちもさらっとさわやかに語る烈火の青年。
五臓六腑に染み入る音、というのはこの和太鼓のLIVEを言うのだろう。奏者の飛び散る汗まで見えるようだ。
30分ほどの演奏が続き、次は観客参加型ライブに移る。これが今日のメインイベントではないか?思ったくらいだ。
考えてもみてほしい。演者の使った楽器をそのままお客さんが鳴らせるライブって他にあるだろうか?(あったらごめんなさい)
観客がライブに参加するときは、手拍子とかかけ声とかそんなふうになると思う。
しかし今日は違った。
「太鼓叩きたい人!」の声に会場のほとんどの人が「はいっ!」と手を上げる。老いも若きも、幼子も。
その人数の多さに、2つのグループにわけて「和太鼓を叩いてみよう」コーナーが始まった。
素人なんだから、そんなに上手くは鳴らないよな・・と思っていたら、鳴るのである!腹の底に響くような音が。
烈火のリーダーの指導のもと、みんな真剣な顔をしてバチを振り下ろす。普段、肩が痛くて手があがらない・・と言っているようなご老人まで。歩くのがやっとの、まだ1才になるかならないようなお子さんもお父さんの膝の上で、自分の腕より長いバチを太鼓にあててご満悦な笑顔になる。パパはもっと嬉しそうだ。
小学生の子どもたちは、宿題の絵日記に書くだろうか。お年を召した方々は明日への活力になったのではないだろうか。
またひとつ、私の中での垣根が取れた。楽しむことに年齢の垣根はない。
その日の夜、ヒートアッププロジェクトの交流SNSで、和太鼓ライブの話が持ち上がった。
もしかすると、また近いうちに生野区のどこかで見ることができるのかもしれない。
そのときは、是非メンバー紹介を忘れないでいてもらいたい(笑)
この記事を書いた いくのなライター
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エッセイスト
生まれと育ちは京都市山科区
生野区に嫁いできて40年
いくのの日のライターとして
「毎月19日はいくのの日」の周知を目指します
いくのの日の旗があると、初めての店に入りやすく
初対面の人ととの会話のきっかけになるという経験があり
人見知りで緊張しがちな自分の中のハードルがぐんと下がる
そんないくのの日の旗を多くの人に知ってほしい。
好きな作家は宮部みゆきと桜木紫乃
歴史と地形の高低差やへりに目がない62歳
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